コンテンツへスキップ

穂の国とよはし芸術劇場PLAT ダンス・レジデンス2020 敷地理 オンラインワークショップ「Digital Garden」に参加した。

画像:オンラインワークショップ「Digital Garden」イメージ画像(https://www.toyohashi-at.jp/index.php)
穂の国とよはし芸術劇場PLAT ダンス・レジデンス2020 敷地理 オンラインワークショップ「Digital Garden」に参加しました。
 

敷地 理 osamu shikichi

 
自分を客観的に見ることが不可能な中で、物質的に最も近い他者を通して自分の現実感を捉えることをテーマに制作を行う。その過程で身体の物質的な境界を確認し、曖昧にすることに関心を持つ。
 
ワークショップに参加する前に事前課題が出ていた。自分のスマートフォンを使って、自分の身体の動きの流れを写真として数枚撮影し、それらの写真をつなげて一つの繰り返しの動画を作るというもの。
 
ワークショップのテーマとして敷地が繰り返し説明したことは、自分の身体や身体を取り巻く世界(3次元の世界)をスマートフォンで撮影した画像(2次元の世界)として変換する。そして、変換された2次元の世界のイメージで世界を捉えて理解する。そうして捉えた自己の世界のイメージや、その動きを他者に共有する。完全なイメージを共有することは不可能だが、どういう方法を使えば、その共有イメージの解像度を上げていけるか?ということを考えること。
 
ワークショップの参加者は私を含めて3人だった。受付段階で定員が6名。少数限定のため1人に対して丁寧に向き合って行われるワークだということが事前にわかっていた。予想通り、1人1人に表現を求めるものだった。
私は、テーブルの前に座っており、2台のテーブルの境目に溝があった。テーブルの表面は均質な面だったので指先は抵抗を感じることなく滑る。しかし、2台のテーブルの境目の溝の所で、指先は止まる。普段だったら、そんなわずかな溝は問題にもしないが、このワークの中で、微細な違いにこだわるように感覚が研ぎ澄まされた状態になっていたので、この溝を問題にした。それは頭がこの溝を問題にしたかったのか。指先がその溝との関係を表現したがったのかは定かではない。いずれにせよ。この溝を境にして、その隣のテーブルに移動することは容易ではなかった。テーブルを滑り、溝で止まるという動作を何度か繰り返した後、最終的には勢い余って、溝の際を支点にして棒高跳びのように、指は隣のテーブルにジャンプした。

文字で読んでもイメージが全く湧かないかもしれないが、このような普段は考えもしないような微細なセンサーにチューニングするようなことがダンスワークショップ、アートワークショップなどでは問題にされ、そこにこだわって創作するということがある。そして、そういうことが普段は使わない思考回路を使い、日常の様々なことの発想の転換が起こるということもある。これだからアートワークショップは面白い。一度ぜひ体験してもらいたい。